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[あらすじ] 花のれん(1959/日)

死んだ旦那(森繁久彌)が道楽で始めた寄席稼業を、後家となった多加(淡島千景)が女手一本で切り盛りし、ついには大阪一の興行会社にまで育て上げる。直木賞を受賞した山崎豊子の同名小説が原作。130分
G31

船場で呉服商を営む河島吉三郎(森繁)は、借金取りの対応は女房に任せ、自分は花街で芸者や幇間を大勢上げては騒いでいるような男だった。「親から継いだ仕事で、好きでやってるわけやない。ほんとは寄席のお囃子が聞こえてくると、なんやらええ気持ちになってくるのや」とのたまう亭主に愛想を尽かしたお多加(淡島)は、「だったらいっそその道楽を商売にしたらええやないの」と言ってしまう。話はとんとんと進み、呉服店を畳んで得た金で、天満不動前の小さな寄席小屋を買う。客の呼び込みから芸人の手配まで奮闘するお多加だったが、事業が軌道に乗ると興味を失った吉三郎は女遊びに現を抜かす。挙げ句、囲っていた妾の家で心臓発作を起こして死んでしまった。本葬の場に誰かの手違いで妾が招き入れられる。焼香しながら肩を震わす妾の姿を見せられ居たたまれなくなったお多加は、奥に引っ込んでしまった。お多加が再び皆の前に姿を見せたとき、嫁入り道具に母から貰った白無垢の喪服を着ていた。これは、決して再婚することはないという、船場の御寮さんの頑なな気位を現わしていた。それからのお多加は、幼い一人息子・久雄の世話も女中のお梅(乙羽信子)に任せ、寄席事業の経営にいっそう精を出すのだった。だが、幇間時代からの付き合いである蝦蟇口(花菱アチャコ)が番頭となって助けてはくれるものの、寄席の経営は予想外の出来事の連続で、女の細腕で遣り繰りするには犠牲にしなければいけないことも多かった。そんなとき、市会議員で寄席好きの好男子・伊藤(佐分利信)に出会う・・・(ここまでで全体の三分の一くらいかな)。山崎豊子の原作は、今をときめく”笑い”の老舗、吉本興行の創業期を題材にとっていると言われる。

(評価:★4)

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