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[あらすじ] 全線(1929/露)

「我々にとって不可欠なことは、我々の国を農業国から工業国へと変えることである」(レーニン)。 マルファ(マルファ・ラプキナ)は貧しい農婦。わずかな土地を耕作するための馬や鍬もない。これでは生きていけない、と感じてはいるが、だからといって対策は何もない。ちょうどそのころ、ソヴェート政府から農業青年組合(そんな名前だった)支部員が派遣されてきた。彼らは農業の集団化による集団農場「コルホーズ」の実現を訴えるが村の人々の大部分に拒否される。マルファとわずかな人々のみが参加した村の最初のコルホーズは、組合の後押しを受けて成果を上げていき、次第に賛同者が増えていく。 84分。
にくじゃが

 時代は1929年。ちょうどソ連の社会主義経済政策「第一次5カ年計画」が行われている時期だった。

 この計画では基礎産業部門(まずは農業)に重点が置かれた。当時、国民の74.9%がこの映画のマルファのような貧農で、ちょろっと登場する富農が4.6%いたが、この制作年代1929年に、富農たちは政府の抹殺の対象として財産を没収され僻地に追放される。その結果、この第一次5カ年計画は大成功を納め、当時の資本主義諸国が世界大恐慌のあおりを受けて危険な状況に陥っているのとは対照的に農業生産、工業生産ともに躍進した、そうだ。

 ソ連が崩壊した今となってはまあ、なんというか、ウソみたいなお話しですが。

(評価:★4)

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