クレージーホース (1973/仏)
J'irai comme un cheval fou
I Will Walk Like A Crazy Horse
あらすじ | とある裕福な婦人(エマニュエル・リヴァ)が死体で発見された。同居していた息子アデン(ジョージ・シャノン)は姿を消しており、警察はその関係を疑って捜査を開始した。そのアデンは行く宛てもないままに砂漠をジープで疾走し続けていたが、その果てで奇妙な男と出会う。マベル(アシュミ・マルズク)という髭面の小柄な男は、ヤギやラクダら動物とともに暮らす優しい瞳をもった人物だった。食い違いはあってもマベルと友情を育んだアデンは、彼によって余計な懊悩を取り払われ、ためらうことなく街に舞い戻る。世間知らずなマベルを現代風俗に触れさせるアデンは、子供じみた楽しみに耽るのだった。フェルナンド・アラバール第2作。〔89分〕 (水那岐) | [投票] |
★3 | これは恐らく、童子のように糞尿にまみれたひとつのキリスト物語なのだろう。カニバリズムやスカトロジスムの発露はあっても、構造上この物語は聖者を語る真面目な物語なのだ…少なくともアラバールにとっては。そして彼が戯曲で寺山修司に大いに影響を与えたという愛憎半ばする母への思いも作中に頻出する。これらを嫌悪するか否かで作品の評価も左右されるだろう。 (水那岐) | [投票] |
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