コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] パール・ハーバー(2001/米)

ルーズベルトを善人に描き過ぎ。真珠湾攻撃を見ながら、日本軍を応援してた奴は俺だけじゃあるまいて・・・。
ぼり

真珠湾攻撃だけなら5点、それ以外は2〜3点。

まず、この映画の「正しい」という視点が定まっていないから、話の骨格がグニャグニャなのだ。日本が真珠湾攻撃をする前、日本側の司令官は追い詰められたみたいな発言をしている。実際、アメリカ、イギリス、中国、オランダが経済的に追い詰める「ABCD包囲網」。しかも対日石油輸出を全面禁止。ダメ押しに「ハル・ノート」の突きつけていたアメリカ。まさか日本が「窮鼠の猫を噛む」状況を予想できなかったとは考えられなかったというのは随分虫が良すぎるのではないのだろうか?「いじめっ子」がいじめてる子が反撃して来て怪我した後で「反撃してくるとは思わなかった」と言ってるようなモノではないか?

ルーズベルトの背景も考えて見ればあそこまで善人に描く事も無理っぽいし。真珠湾攻撃を待っていたとも考えられるのである、世論を味方にして、戦争を開戦するに当たって「不意打ちジャップ」というのは、格好の理由である。「正義」、アメリカの大好きな言葉をくすぐる格好の話題である。その辺をあのルーズベルトは計算に入れてなかったのだろうか?その辺も考慮に入れていればあれほど腹黒さのないルーズベルト像はやけにアメリカの都合のいい像である。実は既に解読はできていて、真珠湾攻撃を知っていたという疑惑もあるんだから。

その無理からの「正義」を補強する為に「友情劇、愛情劇」を入れたのだろう。その辺を有耶無耶にして「こういう風にあの戦争は「友情、愛情」を翻弄した」といっているのだろうか?「そっちだけちゃうわ!!」とオレはツッコむし・・・しかもその友情を含めたラブストーリーが長いだけで面白くないし「友情」だけで十分。

もはや一方的にあの戦争の「正義」を唄っていたメッキがこれほどボロボロなモノなのかと驚いたほどである。この映画アメリカはチョット興行的に転んだみたいだが、日本では大ヒットらしい。これでどれほど歴史認識の観点で日本が幼稚なのかがみてとれる。最近の風潮を「日本が戦争美化してる」とかいってるが、日本が美化してるんじゃない、アメリカ側は自分たちを美化しすぎているのである。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)ホッチkiss[*] sawa:38[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。