原作ファンとしては大いに不満が残る劇場公開版。 やはり、原作の重要なエピソードズッポ抜けているし、「あ、あの好きなシーンが映画化されてない！？」と困惑する場面もある。 コレに関しては、SEEに期待するしかないか？

正直なところ、第一作の「旅の仲間」のような周到に作り込んだ世界観が、回を重ねるごとに伺えなくなるのが寂しい三部作であった。

しかし、やはり、この三部作を完結させたのは並々ならぬ剛腕の仕業。監督のPJには脱帽するしかない。

少女時代から憧れてきた中つ国を目の前に見せてくれた事。 「この人が挿し絵を描いてくれたら」と願っていたアラン・リーが挿し絵を描いてくれた（これは10年以上前に叶った）のみならず、映画にも参加してくれた事。 エンヤの歌声も聞けたし。

「昔から好きだった物」が一つに縒り合わさり、心を慰めてくれた。 この三年間は本当に楽しかった。 本当にありがとう、この映画に関わった人たち。