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[コメント] 復活の日(1980/日)

この映画は伝説として語り継がれていい。深作欣二は日本のコッポラだ。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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とにかく、今となっては決して作られることはない超弩級の作品。どの辺が超弩級かと言うと、人類が二度も死滅する事自体、超弩級の設定である。

もちろんCGの無い時代だった。だが、日本には特撮という世界に誇れる立派な技術があった。だが、この映画はそれを避けた。その選択が正しかったのか誤っていたのかは分からない。しかし、南極(とおぼしき海)に本物の潜水艦を浮かべるという「実写の限界」に挑んだ。その心意気は伝説に値する。

多数の海外ロケ(それも無人)はもちろん、多国籍な役者陣でさぞかし現場は混乱したことだろう。「鬼のカメラマン」と「ヤクザな監督」でなければやっていけなかったことは、既に伝説化しつつある。この伝説は日本映画史上語り継がれていい。いや、日本史の教科書に載せるべきだ。

角川映画が「時代の寵児」として日本映画史上に残した足跡は大きい。 その角川映画の「大作主義」を挫折させ、アイドル二本立て興行にシフトチェンジさせた伝説の映画が本作である。

そういった意味も含めて、深作を一躍メジャー監督に押し上げた仁義シリーズが『ゴッドファーザー』なら、本作は『地獄の黙示録』なのだ。

(評価:★4)

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