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[コメント] 危険なプロット(2012/仏)

ウディ・アレンコメディーをうーんと人を悪くしたような映画。ほんと、オゾンは人が悪い。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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主人公のガッコの先生が、黒縁メガネの薄毛野郎ということもあるけど、神経質そうな皮肉屋というところもウディ・アレンっぽい。妄想の中に登場しちゃうとかもね。 なーんて思って観ていると、まるでヒッチ先生の『裏窓』冒頭10分を掘り下げたような読後感。 ほんと、オゾンは人が悪い。食えない奴だ。

穿った見方をすると、文学少年と文学少年崩れのセンセという文系擬似父子が、バスケ好き体育会系アホ父子を見下した話に見える。 別な言い方をすると、作品を生み出す側とピザ食ってテレビ観ているだけの娯楽を享受する側の話。 今どきのフランスの事情が分からないので、オゾンが何を“撃って”いるのか分からないが、何かに毒づいている話に見えなくもない。

いろんな事が分からないんですよ。 例えば、この話、高校に制服が導入されるところから始まるんですが、私服が制服に変わろうが変わるまいが、ストーリーには全く関係ない。関係ないのにわざわざエピソードとして用意しているということは、そこに何らかの意味があるのだろう。 中産階級(という訳が正しいかどうか知らないが)という言葉で侮蔑するのは、どういう意味があるのだろう?

もしかすると、管理され、監視されていることに無自覚な庶民に対して、毒を吐いている映画なのかもしれない。 いやほんと、食えない奴だ。

(13.11.04 渋谷Bunkamuraル・シネマにて鑑賞)

(評価:★3)

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