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[コメント] 東ベルリンから来た女(2012/独)

ドイツというと、ナチをすぐに連想するけれど、つい最近まであった「壁」のことを比較的身近なシチュエーションを題材に、女の心情を絡めて描いた秀作。
jollyjoker

共産主義、貧困、秘密警察という社会派テーマを、冷たく知的な女医の心情の変化と上手く絡ませている。女医は緊張感を保ちつつ、目の前の事実に徐々に心を動かされて行く。女は一匹狼のようでいて、実はやはり最後は一匹狼たり得ない、悲しさ。しかしこの悲しさがあるからこそ、誰かを必要とする/必要とされることで、柔軟に強く生きのびていかれることと表裏一体なのかもしれない。

(評価:★4)

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