コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] Ray レイ(2004/米)

自身への言い訳としてクスリを常用するバカをジェイミー・フォックスが好演。美化されがちな自伝ものを、バカはバカとして素直に表現してる。ハングリー精神は、差別と貧困が根底にあることを再認識。
jollyjoker

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







レイ・チャールズ本人にそれほどの魅力を感じないのに、2時間引っ張っていけたのは、金・女・裏切り・クスリという、ミュージシャンの裏の世界をのぞき見するような逸話とジェイミー・フォックス自身による演奏の妙でもある。

妻デラ・ビーは実は2度目の妻で、最初の妻とは子供をもうけたものの離婚している。「家族は捨てない」というセリフは、この最初の妻があればこそだということが分かるが、自伝の映画化にありがちな修正が加えられているのは仕方がないことかもしれない。

クスリへの執着、取り巻きや家族との関係の描写が希薄で、子どものころのトラウマのせいにしてしまうのはやや安易ではある。

また、母が教育の重要性を説いたものの、それが生かされたかどうかは疑問である。交渉事や金勘定については頭の回転は速かったものの、人間関係については未熟な点が多々ある一人の男でしかなかったんだろう。

黒人で、盲人でクスリもやったけど、名を遺した。しかし私は、その人柄をもっと知りたい。でもお里が知れてるよ、って感じでした。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。