金正日が過労死で死んだというニュースをみてこの映画におけるヒトラーの苦悩がわかったような気がする。

独裁者というのはこの地上にあるあらゆる職種の中で最も辛く苦しいブラック職種なのだ。よく映画や漫画で出てくるような支配を楽しんで行ったり、冷徹に管理教育ができる独裁者なんてもんはいない。

人間はやはり、どこまでいっても人間でしかなくあらゆる物を管理し統制するという独裁者という仕事はこの地上で最も辛く苦しいブラック職種なのだ。

この映画で描かれるヒトラーは傲慢で紳士的だが、どこかが人間臭い。「こんな世間知らずの俺なのにお前らはなんで俺にそうやって意見を求めたがるんだよ大嫌いだバーカ！」と内心思っていただろう。

それよりも恐ろしいのはヒトラーの後を追いかけて子供ともども自殺するゲッペルス夫妻やヒトラーがいないとダメだと泣きじゃくる女・・・カルト教団というのは教祖よりもこういう幹部こそが一番怖いんだよね。