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[コメント] 真昼の暗黒(1956/日)

ポン・ジュノほか韓国映画の一連の官憲鬼畜取り調べものは本作の影響下にあるのではないだろうか。拷問怖い。『』と合わせて正木ひろしは偉い人だと思う。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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「私の長年のカン」と宣う加藤嘉の警官の立てた物語に沿って事件は捏造される。なんてありがちな話だろう。一度自白しているのを否定するには立証が必要というハンデが課せられるというのもリアル。刑事は証言台で「記憶にありません」というロッキード事件のフレーズをすでに多用している。

当夜の再現がもうひとつうまくかみ合わないのが惜しい欠陥。自転車のチェーンがどう切れたのかよく判らないし、証言通りだと時間が間に合わないとドタバタ喜劇の手法で再現するのはヒステリックな感じがして損しているだろうが、どうでもいい細部だ。

しかし、借金返済の金が作れずに「お地蔵さんの横でじっと座っていました」という松山照夫回想など、裁判もののリアルがあってとてもいい。彼のちばてつやの漫画みたいなキャラがとてもいい。二十四時間ぶっ通しの尋問で幽霊のように立っているショットが恐ろしい。

飯田夏川北林五月藤江まで参加するお婆さん連中は豪華、ほとんど本作だけ出演の鈴木洋子の妹も印象深い。飯田とふたりでしているのはあれ、何の内職なんだろう。被告が自由に発言している裁判光景はいまと変わったものだ。お百度踏む神社にカウントする装置がついている細部も発見。

(評価:★5)

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