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[コメント] 最後の億萬長者(1934/仏)

対ナチ四大喜劇として『我輩はカモである』(33)『独裁者』(40)『生きるべきか死ぬべきか』(42)と並び称されるべき傑作。客席は狂笑に次ぐ狂笑。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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マックス・デアリーの発狂が二段構えであるのがナイスなところで、ベッドで頭に落下物喰らう前から、すでに女王に「では行政長官やるし」と発言している。元から狂っているのだ。正気に戻って自分の布告した法令による犬の物真似や半ズボンに取り囲まれるのだが、女王と結婚する程度にはまだ狂っているのだった。終盤は前振りが全てハマりまくり大笑いの連続。

自由を我等に』の監督によるマルクス兄弟への回答の趣。ルビッチ流の架空の国の財政破綻。序盤の電話交換の訴えはネットハッキングなど昨今の話題にも通じるようで予見性を感じる。こんな億万長者は最後にしてもらいたいものだ、全く。英語字幕の上に日本語字幕が重ねられ、最後に「字幕:シネマヴェーラ渋谷」とあった。

(評価:★5)

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