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[コメント] 戦火を越えて(1965/露)

大地から生えたような爺さんのキャラが全編を支えているが、妙にスターリンに似ている気もする。ジョージアはスターリンの出身地らしい。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







家族愛が戦場の論理に衝突する様を描くのであり、そこにロシアとジョージア(グルジア)の関係も放り込まれる。ゲゼルシャフトとゲマインシャフトを併置する方法は生産的で、いろんな感想が生まれ、ブドウの木を倒して進む自国の戦車への𠮟責でこれが極まっている。

しかし、怪我した息子を連れて帰る動機で出かけたこの農夫が、埋もれていたCCCPの札を喜んで立て直す辺りで、この対立軸はぶれており、最後は息子への愛と国家への愛が便利に連結されてしまう。この収束はベタでありがち、平凡である。

美点はやはり撮影美術、地平の遥か遠くでの爆発とか進軍とかを統括している撮影は箆棒なものだ。

(評価:★3)

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