[コメント] 小麦の買占め(1909/米)
グリフィスの運命論的なドラマが数奇な一瞬を抽出することに成功したSO-SO作品
フランク・ノリスの原作を手にして、1909年の多作期においてもとりわけ集中がなされたであろう作品。奢れるものへの天誅というような、運命論的なドラマの描写が、シンプルにならざるをえないサイレントの形式において、とても印象的な劇構成によってその人生の数奇な側面を照らすことに成功している。本作は1909年当時にも大きな反響を呼び、映画監督グリフィスの名を一層たからしめるに手伝ったとのことである。作劇はひじょうに安定しており、以降の名声を得る作品群の出発点として上々な作品。
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