[コメント] デブ君の入婿(1917/米)
身軽なデブというコミックキャラクターのパイオニア的存在の面目躍如たるSO-SOサイレントコメディ
チャールズ・チャップリンによる『黄金狂時代』(1925)で有名な「パンのダンス」がロスコー・アーバックルによって演じられる歴史的発見ムービーである。チャップリンのパクリであるのかはたまた公然と認められた一般芸なのであるかは不明であるが、そうした点でもなかなか興味深いワンシーンであった。しかし、同時期にチャップリンはもはやヒューマニズムへの傾向を示す表現の奥深さを見せていたが、アーバックルの本作においては、ギャグ一辺倒のドタバタでしかなく、当時は笑えるという強度のみでよかったのかもしれないが、現在から遡ってみるといささか物足りないヴォリュームである。それでも、当時の喜劇界を担う逸材であったことが充分に認められる身のこなしと表現の豊かさがあり、デブキャラによるコメディのあり方を確立した功績は映画史的においてもその健闘は称えて然るべきである。事件前のGOODデブ。
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