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[コメント] 偽りの晩餐(1987/伊)

常に少年の視点を通すことで観客を同化させ、台詞ではなく職能的な合図で会話させるサイレント的な処理が画面に躍動を生む。グラスに水を入れる音等を強調した優秀な録音、視線を繋ぐことによってオフの世界をも豊かに想像させる。アップカットの視線の演出のなんと的確なことか!それによって給仕の仕事をこなす緊張感や他人の食事中の態度・クセ等を「覗く」面白さも育まれる。リボン、ライター等小道具の使い方も素晴らしい。
赤い戦車

それまでの物語を超越して、古城からのちょっとした脱出活劇となり、お話的には全然解決しない終わり方も最高!この犬の、少年に対する「こいつ、一人で早とちりして何やってんだ?」とでも言いたげな動きが滑稽さの極みに達している。こういう終わり方こそ映画ならではなのだ。

(評価:★5)

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