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[コメント] 恐怖と欲望(1953/米)

ストーリー展開に目新しさはないし、映像技術の点で違和感を覚えるシーンも少なくない。特に前半。さらに、敵兵を襲う際のアクションもひどい。しかし一方で、キューブリックらしさの片鱗を感じられる箇所も確かにある。
irodori

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







例えば、襲われた敵兵らが食べていた器の様子を執拗に捉えることで、彼らの生き死にの様をダイナミックに伝えることに成功していたり、その敵兵らがちょっと前まで食べていた器から食べさしの料理を気にせずもりもり食べる主人公らの姿から"戦争"を感じられたり。

また、名物シーンであろう、シドニーが女性の前でパントマイムをするシーンには痛々しさもあるが、それでも彼の狂っている表情は脳裏に焼きつく強さを持つ。

ラスト、自分は戦争に向いていなかったというフレッチャーに対し、中尉が「向いている人間などいない 死ぬまでの時間をのばす トリックみたいなもんだ」なんて言うのも、ちょっとシャレている。

(評価:★3)

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