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[コメント] 恋におちたシェイクスピア(1998/英=米)

シェイクスピアを題材?というかネタにした、シェイクスピア風ドタバタ劇。やりたかったであろうことと、出来た作品がぴったりと重なってて、見ていて心地よい。
agulii

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







男装に誰も気づかずに話が進む

「僕は○○だよ!」という一言だけで、人違い

「僕のせいで死んだんだ!」→実は「ただ間抜けな方法で勝手に死んだだけ」

こんなかんじで、シェイクスピアのドタバタ喜劇に使われているガジェットをふんだんに取り入れている。にやりとできて楽しい。 おまけに女王の恩赦で大団円というお約束だ、かなり笑った。

シェイクスピアの作品自体、大衆ウケのいい要素をいっぱい取り入れてサービス過剰なくらいなのだ。この映画も、品のないくらいの恋愛・乱闘など、サービス満載で、それすらシェイクスピアのオマージュになってる。 シェイクスピアをネタにして脚本を作れっていわれたら、もうこれがベストなんじゃないの?ってかんじ。

シェイクスピアの4大悲劇を現代に置き換えてみました! って作品がいくつかあるけど映画の出来とは別に「もうその時点で無理があるだろ」っていうのばかりだ。 4大悲劇が素晴らしい作品なのは認めるが、プロット自体に現代性はないんじゃないか、とずっと感じていた。 4大悲劇をそのまま映画にした作品すら「シェイクスピアのあの作品を映画にした」という枕詞なしに評価することは不可能だと思う。

しかし、喜劇はプロットをほぼそのままで舞台を置き換えたの作品を見ても「全然いけるな」ってものが多い。(一番印象深いのは映画ではないが、『ALL SHOOK UP』というブロードウェイミュージカルで、プロットはほぼ『十二夜』) この作品はプロットをそのまま置き換えたわけではないけれど、現代的に楽しんで見られる。 シェイクスピアは喜劇のほうが普遍性があるのでは、と素人ながら考えてしまった。

ラストは正直シェイクスピア風ではない工夫だと思うけど、上手い。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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