泣いて笑って、忙しくて面倒臭くなりました。でへへ。

大貫（役所広司）の心境変化とガマ王子の心境変化が、上手にリンクしていなかったように思います。うーん。構成とかいうやつですか。いちおう、（劇中劇／パコのいた時代／それらの回想）の三重構造をとっているわけですが、回想がしゃしゃり出て、大貫＝ガマ王子の並走を妨げていたように思います。たとえば、傲慢だった大貫がパコの哀しい病気を知って、心のどこかに残っていた優しい気持ちが息を吹き返す、という部分がありますが、大貫本人で見せずに、現代シーンに飛び、阿部サダヲが大貫の甥っ子に過去を語ることで説明します。なので、ガマ王子の変化と上手にはリンクしていない。なんとなく、もったいない！

演出的には、極彩色、接写カメラ、CGと実写の混在など、これまでと変わらぬ特徴的な手法をとりますが、CGと実写の混在に磨きがかかり凄い良くなっていました。