[コメント] 9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019/仏=ベルギー)
作家志望者の挫折が商業主義の批判にとどまらなくなる。挫折の辛みの強度が主犯の動機すらも凌駕し、それを才能の持て余しという贅沢病にすぎなくする。作家主義が商業主義批判になる理路は切断され、それどころかその批判が無能力への糾弾へと逆流する。
この円環の中で主犯の執着は意味を失う。
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