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[コメント] チェンジリング(1980/カナダ)

もはや『チェンジリング』と言えばイーストウッドの時代であり、すっかり忘れられつつあるこの映画。ビデオ屋の棚の奥にひっそりと置かれたまま埃をかぶっていそうな映画だが、この作品にはそれがよく似合う。
たわば

冒頭の惨事から幽霊屋敷の怪奇現象へと続き、隠された秘密に迫るという物語展開が秀逸で、オカルト映画という枠を越えてミステリ―としても楽しめる。あまり怖くはないが、油断してるとぞっとさせられる演出で、最後まで飽きることなく見れるオカルト映画の佳作だと思う。

あえて難点を言えば、主人公の身に起きた事故が物語のきっかけにすぎず、事件が片付いても主人公の心の傷が解消されるわけではないため、観客自身が感じた喪失感も癒されないままで後味が悪い事。妻子に対し何のフォローもないというのはドラマ的に不十分だしもったいない感があった。ラストにもう一度思い出のボールを出し、それを拾って少し感慨に浸る主人公…みたいなシーンがあってもよかったかも。

(評価:★4)

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