新旧約聖書の神の行為を模倣しようとする自我を持ったAIのウルトロンと、人の側に立つ神の子ヴィジョンという設定はいかにもベタだけどわかりやすい。アクションシーンも緩急というか強弱の構成が巧みで飽きさせない。

ウルトロンの作戦は、ソコヴィアの街を岩盤ごと宙にに浮かせ、地面に叩き付けることで、巨大隕石の落下を再現し、人類滅亡を図るというもの。人類を救うためにソコヴィアの人ごと粉々にしてしまおうと主張するアイアンマンと、ソコヴィアの人と運命を共にし人類の滅亡につきあおうとするキャプテン・アメリカ。これってトロッコ問題だよなーと思った矢先に、サミュエル・ジャクソンがS.H.I.E.L.D.の巨大飛行空母でソコヴィアの人々を救いに登場。トロッコ問題をちゃぶ台返し。このトロッコ問題の解決法は個人的にツボでした。そうそう、ヒーローものはこういう展開でなくっちゃ。

ただし、クイック・シルバーに重傷負わせちゃダメでしょう。マグニートーの息子なんだからさ。