１９９０年という時代背景のいれこみ方が上手で、ちょっとしたタイムスリップみたいな感じがしたのはよかった。

解説によると、本作は随所に１９９０年という時代を取り入れているそうだ。湾岸戦争時のフセインによるイスラエルへのミサイル攻撃もそうで、有事に備えたガスマスクの配布や、窓ガラスに紙テープで目張りしたのも実際にあった話らしい。

また、当時のソ連からイスラエルへの大量移民も史実らしい。そして、ソ連に住んでいたユダヤ人たちはソ連国内では知識階級に属する人たちが多かったのだが、その人たちがイスラエルに移住したものの、言葉の壁があり、ヘブライ語が使えない彼らは、単純労働に従事するしかなかったそうだ。

それから３０年が経ち、いまはどうだか知らないが。