何より亡き妻への深い愛情と、生きる楽しさを取り戻していく姿がとても心地よく、しかも観るものにも実感をもって迫ってくるものがある。

生きることに必死になるっていいなと心から感じさせる。

後は余談だが、悪役が介護施設の人間で、脳梗塞で倒れた夫を、妻の反対を押し切って無理矢理施設へ入所させようという設定は、日本ではちょっと考えられないだけに、新鮮というか、興味深かった。しかもその悪徳介護施設の経営者がタックスヘイブンを利用して巨額の利益を隠しているというのがまた何とも・・・

これも余談だが『ハロルドが笑う　その日まで』ではＳＡＡＢの車をけなすネタがあって、本作では主人公がＳＡＡＢにとことんこだわるネタがあった。北欧社会って、実は車大好き社会なんだろうかなあ。