微妙に変えたラストにより、”天罰が下った”＝”神との直接的な交わり”という点が分かり難くなってしまったように思う。

　”天罰”こそ、司馬が望んできたことで、その為に傍若無人で自分勝手な振る舞いをしてきたということが、殆ど伝わってこなかった。やはり、駒村を刺した後、正当防衛を主張せず、堂々と警察に行くような姿が必要だったと思う。

　また、神を自分の都合の良いように捉えてきた駒村（玉置浩二）にも、”天罰”が下っているのだが、これについては殆ど黙殺されている。司馬と対極に位置した駒村も、同じ結果になったという点が、この話では重要な筈なのだが・・・。

　ついでに言うと、司馬役のたけしが邪魔だった。たけしが出演したのは話題性のためだろうが、キャラが強すぎて、リアリティが薄まってしまった気がする。司馬は、呉を演じた岸部一徳の方が、適役だったと思う。