これ、原作より数段良いです！！

　冒頭で肩が裂けたガウンを着たジョニー・デップが出てきたときに、何となく「おぉ、これはイケるかも？」という期待を抱いた。だが、やはりそこはキング作品。過度の期待は禁物である。

　そこから先は、いつコケるか分からないという不安（期待）を抱えつつ観たのだが、これがなかなかのもので、結局最後まで楽しんでしまった。少なくとも、原作より、観客を引き込むパワーは上だろう。それというのも、まあ、結局ジョニー・デップの演技が良かったからなのだろう。こんな話でも、それなりの作品にしてしまうジョニー・デップの演技力には、今更ながら脱帽だった。嘘だと思う人は是非原作を読んでみて下さい（あんまり面白く無いから・・・）。

　ジョニー・デップが作品を選ぶ基準が分からないという声も多いようだが、こんなＢ級映画でも手を抜かないところが、彼の凄さじゃないだろうか。

　できることなら、次は同じ短編集に納められている「ドランのキャデラック」をジョニー・デップ主演でやってもらえないだろうか？　ストーリーの面白さは数段上だと思うのだが・・・。