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[コメント] JOINT(2020/日)

ほとんど映画については新人ばかりで作り上げたように見えるのだが、そういうバイアスをかけなくても(ベテランが撮った映画だったとしても)、かなり面白い作品になっていると思う。
ゑぎ

 役者で知っていたのは、外国人組織リュードの幹部、ジェイを演じている尚玄ぐらいだったが(最近、他の映画でよく見ます)、主人公、石神武司役の山本一賢、悪役・荒木の樋口想現をはじめとする主要キャラは、皆なかなかの存在感を獲得しているではないか。特に山本一賢は、萩原健一渡哲也(日活時代の)をちょっと彷彿させるぐらい、優しさと狂気をよく体現していると思った。今後に期待大でしょう。シーンだと、山本が先輩ヤクザ−林田隆志と一緒に、大島会の幹部二人のところに行き、後輩の仇をとらせて欲しいと云うシーンの迫力は、ずば抜けている。

 ただし、やっぱり、いろいろとコストの面で制限があったのだろうと思う部分はある。できれば、もっと潤沢な製作費で撮らせてあげたい、と思いながら見た。例えば、全般にローキーを基調とするのはいいのだが(私の好みだが)、役者の顔が見えない(判別できない)カットが多過ぎると思った。終盤の荒木ら武闘派壱川組との闘争部分も、アクションがよく分からない、ちゃんと繋がっているのか?と思わせるシーンがある。あと、この手の映画で、ほとんど女っ気が無い、というのも寂しい。風俗店が出てくるのにセクシーシーンはゼロ(別に裸じゃなくてもいいのだが)。これもコストの問題かなぁ、と推測しながら見ていたが、逆に、ストイックな潔さに奏功している、というメリットも生まれている。そんな贔屓目で見たくなる映画なのだ。

#「名簿」とか「ベンチャー」とか「ルーター」などのワード解説は必要か?

(評価:★3)

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