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[コメント] 夜よりも深い闇(1946/米)

エッフェル塔。パリの景色でクレジット。全編フランスが舞台の映画で、主人公はパリ警視庁の刑事、スティーヴン・ジェレイ。登場人物も全員フランス人、ということだと思うが、主人公をはじめ、多くの人は、ほゞ英語を喋る。
ゑぎ

 ただし人物の中には仏語で会話する人たちもいて、言語選択の描き分けの理由はよく分からない。雰囲気で分けているだけだろうか。私は、全員英語でも良いのに、と思いながら見た。

 さて、お話は、主人公の刑事ジェレイが、休暇中に訪れたマルゴという村での、彼の恋路と、恋人に関わる殺人事件の探偵物語だ。ヒロインのミシュリーヌ・シェイレルは、村の宿屋の娘。到着したジェレイを、干している洗濯物の陰から覗くカットで登場する。まず書くべきは、この宿屋の窓の演出で、ジェレイの部屋(二階)の窓も魅力的だが、何と云っても、一階の食堂にある大きな窓は、中盤終盤まで、何度も見せ場を作るのだ。特に、ラストは、この窓の内外でのアクションシーンとなる。

 また、村の宿屋を含めてほとんどスタジオ撮影だが、二人がデートで村を散策するシーンは、しっかりと屋外ロケで、カモがいる川の畔や、川にかかった橋のカット等が見どころだ。

 そして、肝心の殺人事件と捜査の顛末については、ちょっと納得性の低いものなので、そこは、がっかりするのだが、それでも、ラストシーンの異様な演出等画面造型はやはり侮れないのだ。

(評価:★3)

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