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[コメント] 家族会議(1936/日)

佐分利信がモテモテの映画。佐分利、及川道子桑野通子の三角関係と、佐分利、及川道子、高田浩吉の三角関係が描かれる。佐分利は及川と桑野から熱烈に慕われており、高田は及川に横恋慕する。
ゑぎ

 こゝに、及川の親友で、当然、及川に味方をする高杉早苗がからむのだが、結末は置いておくとして、結局、高杉が一番美味しいところをさらっていく。この高杉、『隣の八重ちゃん』の高校生役から2年後とは到底思えない、成熟した魅力を放っている。

 また、少々ヤヤコシイが、佐分利と桑野は東京に住んでおり、及川と高杉と高田は大阪在住で、登場人物が東京−大阪間を何度も行き来する。また、箱根なのか?休暇で富士山に近いホテルに集まったりする。このホテルのシーン。ロビー、階段、2つの部屋、廊下を使った人物の流麗な出入りの演出は、前半の見せ場だ。

 後半で桑野が佐分利の宿を訪ねて来、サイダーを飲むシーン。このシーンのカメラの動きも見もの。部屋の中での唐突な俯瞰もある。桑野の演技・演出は大袈裟で笑ってしまう面もあるが、島津保次郎のカメラポジションはこゝでも自由闊達だ。

#関西のシーンのロケーションについて備忘。

・道頓堀かと思っていると、心斎橋の看板が映る。橋からの風景も見える。

・高杉がゴルフの練習をするのは六甲山。有馬が車で近い、という科白がある。

・ラストシーンも六甲山の風景。車を運転する高杉がラストカットなのだ。

(評価:★3)

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