コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 踊り子行状記(1955/日)

緩やかなディゾルブやフェードを使った悠々たる繋ぎがあるかと思えば、かなり性急な繋ぎもあり、少しリズムが悪く感じられる映画だ。しかし全体に見事なバストショットの連続で構図に関しては安定感がある。
ゑぎ

 山本富士子のバストショットは殆ど俯瞰気味の構図で徹底していて、これにより切なさがよく演出されている。特に、市川雷蔵とのラブシーンはたまらない色気。首筋がいい。あと、脇役で明記したいのは大口屋という商人をやっている市川小太夫という俳優。市川中車(八代目)の弟らしい。なかなかの雰囲気のある役者だ。ただ冒頭から二人スター扱いで登場する雷蔵と勝新太郎だが、この頃の勝新は全く雷蔵の後塵を拝しており、やはり少し寂しい。ただし、そうは云っても大映らしい全体によく出来た高品質のプログラムピクチャーだ。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。