不倫が発覚して局内で左遷された児島貴子のキャラがもう世の中で一番嫌いなタイプの女。

その女の役を演じるのが世の中で一番好きな夏帆。

正直、微妙である。

仕事に対してヤる気が感じられない児島貴子が、第二の故郷とも言える鹿児島の佐多岬で行われる祭りを契機に劇的に変わってくれると信じて前半のヤサぐれ具合を見ていたが、正直彼女に劇的な変化はなかったように思われるし、肝心の祭りのシーンもスローモーション長回しでいっこうに盛り上がる気配がない。

映画として見ていても、「この祭り、番組にして面白くなるのか？」と不安になるくらいである。

そもそも神輿を担ぐより、あの長くて重そうな棒みたいなヤツを抱えてる2人の方がしんどそうだし、もっと言うならきばっているのはその2人で、児島貴子ではない。

よって、「きばいやんせ！私」というタイトルとの間に齟齬が生まれている。

唯一、峠越えの中で神輿が横倒しになりそうになった時に駆け寄ってちょっと頑張っただけ。

おいっ、女人禁制じゃなかったっけか、この祭り。

亡き父との邂逅も今ひとつ涙を誘うわけでもなく、正直、夏帆じゃなければ途中で寝てしまうレベルの退屈さだし、夏帆じゃなきゃ観てない可能性も高い。