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[コメント] あなたへ(2012/日)

流行りの「ゼロ葬」と「車中泊の旅」を小道具に使ったロードムービー。「秋になったら忘れずに風鈴をしまってね。」回想シーンの亡くなった妻洋子(田中裕子)のセリフがこの映画の全てを物語っている。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







死んだ私を思い続けないでください。 あなたにはあなたの時間が流れています。 立ち止まらないでください。 妻・洋子の思いが痛いほど伝わってきた。 晩婚で子供がいない二人にとって墓は必要なかったのだろう。 墓守をする者もなく撤去される墓石も多いと聞く。 今の時代を反映しているようにも感じた。

さて、富山・岐阜・京都・大阪・竹田城址・長崎平戸・門司と劇中に出てきたロケ現場に全て行ったことがある自分には、全ての現場が懐かしく綺麗に撮られているなぁという感想。

苦言を呈するとすれば、何で倉島(高倉健)は高速を使わずに下道を通る必要があったのか。考える時間が必要だったから? にしても岐阜に出るには違和感。日本海沿いを走るのが道理だと思う。

南条(佐藤浩市)が、定食屋の旦那だとどうして倉島が気づいたのか。南条が7年前からこの職に就いているという話を大阪でさせれば済んだ話なのに。

草なぎ剛の演技だけが周囲から浮いて見える点もマイナス。彼が主役のドラマや映画ではそうは感じないのに、周りを固められるとやっぱり浮いちゃうんだよなぁ。 それでも★5/5

(評価:★5)

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