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[コメント] レオン(1994/仏=米)

「中に入れて お願い 早く」 泣き声を押し殺してドア越しにレオンに訴えるマチルダ。扉が開いた時にマチルダに光が当たる。まるで神のご加護のように。素晴らしい演出だ。リュック・ベンソン作品の中では『フィフス・エレメント』・『アンジェラ』と並ぶ「突然やってきた少女に運命を翻弄される男」作品三部作だと勝手に思っている。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







マチルダさえレオンの生活に入ってこなければ彼なりの平穏な殺し屋人生が続いていただろう。

現に彼女の軽率な行動から彼らは居を転々とするハメになっている。

ただ、最期に彼はマチルダにこう言った。

「君は俺に生きる望みをくれた」

「大地に根を張って暮らしたい。独りにしないよ」と。

ただ、マチルダは知っていた。

「そんな気休めな話はやめて。死ぬ気なの?」

ふたりの関係性はいつも大人びた少女・マチルダが主導権を握っていたように思える。

「可愛い」

「愛してる」

そんなマチルダの言葉にミルクを吹きこぼすレオン。

大の大人が小娘の言いなりだ。

それでもレオンは、そんなわがままで軽率な彼女を守ることを生き甲斐に感じていたはずだ。

時に親のように心配し、時に歳の離れた彼女のように大切に扱った。

レオンは、死ぬ気でマチルダを送り出したのだろうか。

それとも、何とかして生き延びてマチルダと暮らしたかったのだろうか。

結果、彼は自爆しマチルダの仇敵・スタンフィールドの殺害に成功する。

悲しい結末だ。

でも、リュック・ベンソン作品の中では『フィフス・エレメント』・『アンジェラ』と並ぶ「突然やってきた少女に運命を翻弄される男」作品三部作だと勝手に思っている。

ナタリー・ポートマンは本作がデビュー作にして最盛期だったように思う。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ケネス[*]

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