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[コメント] 都会のアリス(1974/独)

末端の肥大は、精神的な統合を困難にする。移動は輪郭を他者は相対化を、そして完成する物語は別の起動へと導く。そんな感じ。
Kavalier

子供の使い方が好きじゃない。ヴェンダースは、彼の他作品を見ても分かるように、子供が持つ純粋さを信奉しているのだろうが、結局はこれでは子供を主人公の回復の道具に使用しているだけに見える(ただあくまで道具で回復は主人公自らの手で行われるのが良)。そして、子供にも事情を作ることで双方向的なドラマに見せかけることで一方的な大人からの視点による愛玩化になっていない部分に逆にエクスキューズを感じて少し嫌だな。

自己の物語を形成することで、そこから別の起動(列車)に乗るなんてドラマを作る辺り、愚直なまでに監督はフィクションの力を信じているのだろうし、自分もまた映画に2時間の娯楽・暇つぶし以上の物を求めている部分があるので、この映画が語る事その物には多いに共感。

(評価:★4)

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