[コメント] 特捜部Q キジ殺し(2014/デンマーク)
原作既読。脚本家の悪戦苦闘に、拍手。少年たち6人を4人にし(これ正解)、バッサバッサと切り落として変ったのは、キミーの物語がカールの物語になった事と、心の闇の描写が単に異常者のものになった事だ。幾つかのシーンで伝えようとしているが、これは無理だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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それは例えば、檻に動物が一杯いるシーンがあるが、その意味が誰に分かるというのだ。シマウマのワンショットと結びつける観客が何人いると思うのだ。
タイトルの`キジ殺し‘の説明もない。
もっとも2時間にまとめるなら、そんな余裕はないのもよく分かる。その制約の中で、キミーはディトリウを愛していたのだ、という分かり易い形に(思い起こせば、最初から脚本はそれを狙っていたのだ。原作で愛したのは彼ではない)にしたのは、むしろ評価すべきだろう。私としては、心の闇が消えてしまって、残念だが。
一方キャラ描写はよく出来ている。雰囲気なんかは原作以上(?)だろう。主人公もいいし、アサドとローセも(文句はあるが)こんな所か。100%出来たのは、義理の息子イェスパーだ。登場の1シーンで、2人の関係を見事に描いた。この演出(原作には無い)は大いに褒めたい。3.5点。
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