[コメント] 銀座の恋の物語(1962/日)
まだ日本に前大戦の爪痕が残っている時代のロマンス。しかし道具立てに多少無理があり、いかにも「作られた」物語臭さを感じさせられる。
浅丘ルリ子が両親の死を想起させる閃光に怯えたり、ジェリー藤尾がハーフゆえに暗い境遇に落ちてゆく過程は、それを如実に現わしている。
そして、「二重人格」等という作為ここにきわまれりの観がある設定を弄ぶのは、些か歌謡映画の許容範囲のハードルを高く飛び越しすぎてはいないか。こうした形でしかプログラムピクチャーで自己表現が出来なかった時代の産物とは言え、悪乗りの観は否めない。
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