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[コメント] ハナ肇の一発大冒険(1968/日)

設定通りなのか、ハナ肇は明朗でも享楽的でもないカタブツ男。そのため物語がちっとも盛り上がらない。爽快感もまるでなし。漫画的演出ならそれでも楽しめたろうが、山田監督の生真面目さが災いして、笑えない喜劇になってしまった。やはり山田洋次はコメディ監督ではない。(以後、ぽんしゅうさんとのやり取り)
水那岐

コメディ作家としてではない山田洋次に好意的だからといって、コメディシリーズの中のこの作品の異色さを「これはコメディ作品ではないから評価できる」となさるのは、それこそ贔屓の引き倒しにもなりかねません。

たとえばぽんしゅうさんは、明らかにコメディ作品である『馬鹿まるだし』をコメディ的視点から観ないことで評価していらっしゃいますが、山田監督は編集後この作品を見返して、「全く笑えない。失敗作だ」と頭を抱えたとのちに述べています(ラジオ「今晩は、吉永小百合です」08/1/27放送分より)。それをぽんしゅうさんなりに別の解釈で観ることは別に問題はないのですが、かと言ってジャンルに文句をつけるといった反応のなさり方はいささか度が過ぎていると思わざるを得ません。尊敬する批評子のお一人としてこれは筆の滑りが過ぎたようにやつがれには思われました。

なお、『喜劇・一発大必勝』の本編を自分は観ていますが、テイストとしてはギャグ(らしきもの)を散りばめた量は多いものの、基本的には本作と同じシチュエーション・コメディだと受け取りました。

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これについて誠意あるお返事をいただき、ぽんしゅうさんには感謝しております。 いささか誤解をもった上でぽんしゅうさんに問題提起をしてしまった件は申し訳ありません。ただ、作品についてはまだ「コメディ」ワクの中の異端的作品であるとの見解はとけませんが、それは個人的見解ということで納得しようと思っております。 有難うございました。(08/1/28)

(評価:★2)

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