[コメント] 男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971/日)
息子にしか見えない母親の側面というのは確かにある。だが、それは父親の罪というよりも、悲哀なのだ。前田吟も最高に素晴らしかったが、あのこもる様な熱演を一身に受け止める受け皿は、志村喬以外に考えられない。
ひろしの親父が寅に伝えた話、あれは染みたなあ。
言葉という生もの。
伝える前と、伝える時と、伝えた後では、もう全部別物。
寅に伝えたあの話が、一巡して、ボロボロになって戻ってきたのを不器用に笑って受け止めた志村喬のあの表情。
もののあわれ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。