結論、そらを舞うクラゲの化け物も、円盤生物も、もっとどでかいのやら宇宙にきらめくエメラルドなのやらをさんざん見てきたので、なんかお久しぶりねとだけ思って見終えたものの、斬新に見せる演出の手腕が確かだから見てはいられた。

個人的に気に入らなかったというか、冷めたのは、食われた人たちの叫びが聞こえてくるくだりだ。これはSFの演出じゃなくて、ファンタジーというか、スティーブン・キングのハッタリみたいだと思う。だって吸い込まれて消化されながら、あんな良い声をいつまでも響かせられるわけがないと思えちゃう。響かせるなら、なんか消化されながらも叫んでる絵を見せるとか、もう消化されているのに首から上だけ動いてるとか、当人はもう死んだのに声だけが残存して増幅されるとか、そいうのをエネルギーにしちゃうとか、もうちょっと躍起になって設定を突き詰めてほしいのだけれど、そういう子供じみた方面にはむやみに手を広げない、きちんとバジェットとリソースの最大パフォーマンスを計算できる大人じみた演出家さんなのだと思われる。まあ、そうでもないと今やってけないよね…

しかしながらわたくしが今なお見たいのは、こんな大それた化け物の弱点がえてしてミツバチの蜂毒だったりする、みたいなお話なのです。