ブラッカイマー印の映画だと端から割り切って観ているので、ご都合主義も逆に楽しめる。クスクスと笑えるシーンは多い。逆説的に言えば、多くの箇所で失笑をしているのだが･･･。真剣に観ているわけではないので、別にOKなのです。

　非現実的にどの登場人物も異様なまでに頭の回転が速いおかげで、テンポはとても良い。ショーン・ビーン、ハーヴェイ･カイテル、ジョン・ボイドがワンパターンとも定番ともいえるイメージで登場し、キャストも豪華。アクションも無駄に派手というか、迫力があるというか･･･。そういったことがそろえば、ブラッカイマー流エンタテインメントになるので、他の余計な部分はあまり気にしないで良いのかもしれない。

僕としては、ワシントンDC、フィラデルフィア、ニューヨーク、ボストンと、東海岸の都市はアメリカ建国の歴史を探りたいと思って旅をしたのもあり、画面に登場する観光スポットを見ているだけで楽しめる部分もあった。歴史が短い国な分、アメリカ人は歴史を重んじる印象を現地で感じたが、この映画を観てもそういう部分は確かにあるかもしれない。