小ネタも楽しい雰囲気に拍車をかけていて良いです。ドワーフの世界旅行、喋り出すスピード写真。宝箱を持ち主に返すシーンでは早くも泣きそうになりました。ラストのバイク二人乗りのシーン、一瞬二人でカメラ目線でアップになるところもとても楽しそうで幸せそう。こういうのが散りばめられているから、飽きずに見られたんでしょうね。

でも、「散りばめられているから」こそなんです。本題がダルい。アメリ逃げ過ぎ。勇気が出せない切なさはわかるんだけど、あんまり内気で逃げまくる人は好きじゃない。人生ホントは勇気を出してからが大変なんです。これが1つ目。まぁこれは純粋に好みの問題。

2つ目が痛かったんです。それは「責任もとれないのに、人の人生に不用意に介入すべきじゃない」ってこと。実際カフェのカップルの件では、アメリ責任取り切れてない。基本的に人生は自分で切り開いていくべきもの。他者からの手助けはありがたいけど、方向まで決めて欲しくはないよね。ストーカー行為がエスカレートして殺人事件なんかになっちゃったらどうすんの。っていうかストーカーを人に薦めんな。ちょっとヤな奴同士だからいいってことなのかな。

自分の人生に踏み出せないアメリが、人を踏み出させることができたのも正にこの点。「責任とらなくていい」からみたいに見える。でもホントに責任とらなきゃならないのは人の人生だよね。まずはあの二人を幸せにしてから自分が幸せになるべし。

そんなわけで、沢山の嬉しい点と2つだけの悲しい点が秤の上で釣り合ってしまったわけでした。