コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ふたつの時、ふたりの時間(2001/台湾=仏)

無為であることのすがすがしさ。(レビューはラストに言及、再見につき内容改編、H17.6.6)
グラント・リー・バッファロー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







シャオカンが時計を歩道橋の柵にガンガンたたくように、ここに登場する人物の行動はことごとく無為の賜物である。本作に限らずツァイ・ミンリャン作品は執拗に無為を映し出す。本作ではラストに無為の行動が一瞬だけつながりを見せるが、その帰結は無為なものでしかない。仏教の考え方では因縁から離れた無為は解脱につながっていくそうだが、解脱とはいかなくても本作に流れる空気にはどこかしら開放感をおぼえた。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。