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[コメント] リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い(2003/米=独=チェコ=英)

監督と主演兼製作総指揮ショーン・コネリーの不仲、嵐によるセットの全壊、権利問題から編集段階でのキャラクター削除など悪い噂が多く、おまけに邦題も悲劇的なまでに酷く、かなり不安であったが、それを裏切るなかなかの痛快アクション。
HW

ジェイソン・アイザックスが演じた「チャンピオン・ボンド」というキャラクターが著作権上の問題から撮影には参加しながら編集段階で抹消されたらしい。原作では007ことジェームズ・ボンドの先祖「らしき」人物という設定との事でやはり難しくなってしまったのだろう。どうも繋がりが杜撰な印象を受けるのはそういう訳ありの編集(余談だが、編集を巡っても対立があり、最終的に監督の案が退けられたらしい)のせいかもしれない。

しかし、荒々しいハチャメチャ映画なのは承知の上という事もあって、作品自体は意外と面白く、すぐに先入観は打ち砕かれた。荒唐無稽なストーリーにケレン味タップリの映像、スピーディーなアクション、さり気なく描かれる超人の苦悩・・・と要所要所がしっかり押さえられてい。映像的に特に気に入ったのが、跳弾への拘り。デビュー作『デス・マシーン』でも、この監督はエレベーター内で銃弾が跳ねるシーンがあったのだけれど、鉄板標準装備の雑魚敵軍団とか装甲兵とかベタベタながら妙にツボでした。決して傑作や怪作などではないけれど、能天気な娯楽映画としては十分成功していると思う。

それにしても可哀想なのがスティーブン・ノリントン監督で、本作でプロデューサー主義ハリウッドの洗礼をトコトン受けさせられる破目になった彼は、本作のプレミアをボイコットし、予定されていた企画もほとんど降りて、「ハリウッドでは創造的でいる事が出来ない」と周囲にこぼして母国イギリスへと帰っていったらしい。『ブレイド』といい、かなり期待していたB級野郎だったんだが・・・。

(評価:★3)

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