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[コメント] アンラッキー・モンキー(1997/日)

ダメ。粗悪。始まって十数分で終わって欲しくなる。薄暗い中で、頭の悪いヤクザがなんかゴニョゴニョやってて、たまに主人公がいるだけ。堤真一大杉漣田口トモロヲも、この映画では恐ろしく安っぽい。(2007.2.24)
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 何と言ったらいいのか、この映画には「瞬間」がない。せいぜいが出来事の羅列なんだと思う。色々と起きてはいるんです。田口トモロヲが床を這って拳銃を乱射するところとか、大杉漣がズバァーッと地中から起き上がるところとか、確かに誉めていい。けれど、それらの面白さっていうのは、あくまでもこの映画を決定付けるような意味での面白さではないのだと思う。一方で逆に、不満を挙げればきりがなくて、主人公の中途半端な独白は退屈の極みだし、あるいは、もっと細かい所でケチ付ければ、ヤクザの幹部たちが中華料理食ってるシーンなんか、一体何の意味があるのか、正直馬鹿馬鹿しくなった。結局、この映画の全シーンどこを取っても、あってもなくても同じことしか起きていないんじゃないだろうか。「俺はこれを見たかったんだ!」と思わせてくれる瞬間は一つもなかった。

 銀行を襲う前に現金入りのバッグを手に入れてしまう、っていう発端や、自首する余地もなくされちゃう、っていう結末を見ていると、ラッキーなのかアンラッキーなのか分からないままズルズルと後戻り出来なくなっていくっていう、言わば「逆疾走感」みたいな意図は分かるのだけれど、そうだとすれば、「偶然の殺人」という明らかなアンラッキーが挿入されてしまっている時点で初めから成立していない。その挙句、堤真一に安っぽい挙動不審をやらせて、無茶な話を転がそうというのはいささか虫が良すぎるだろう。

(評価:★2)

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