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[コメント] 死刑執行人もまた死す(1943/米)

秀作サスペンス。演出は今なお鮮やか。しかし、物語としては前半と後半の分裂が否めない。『M』にしてもそうだが、やはりフリッツ・ラングは「反ナチス」という形で結果的に時代とお国の不幸な宿命を背負っている。
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







もちろん全く逆に、映画で戦うべきモノを持つという幸福だったとも言えるのかもしれないが。

それにしても、自由のために団結する市民の中に尊さだけでなく、集団心理の危うさがどうにも見え隠れして来る。単純なヒトラー批判・ナチス批判で肝心の問題が見失われる事を危惧しての風刺なのだろうか?あるいは単なるこちらの考え過ぎなのか・・・。

原題が「Hangman」ではなく「Hangmen」と複数形になっている辺りにも余計な詮索を働かせてしまいたくなる。いずれにせよ、誤解を招き易い作りになっているという気がしてならない。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゆーこ and One thing[*]

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