ちょっと古いレンタルビデオ店で「ゾンビ」を借りると、絶対これと「マーティン」「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の予告が入っているので、観たい人も多いと思う。

　内容は、感染すると狂人になってしまうウイルスがとある村に広まってしまい、軍が村を隔離しようとするが…というパニック＋逃亡劇。ロメロが「ナイト・オブ〜」と「ゾンビ」の間の１９７０年代に撮った超低予算映画。 　低予算で映像にお金をかけられないせいか、登場人物達が喋る、喋る。説明台詞のオンパレード。何とか緊迫感を出そうとするロメロの努力が垣間見えて非常に微笑ましいのです。いや、ホント良く出来てますよ。この時代にバイオハザード顔負けの作品を撮るなんて。 テイストは、ゾンビに近いものがあります。音楽が奇妙な所もそっくり。

　何といっても正常な人間が狂人に変化する境目の描写がうまい。あれ、こいつの言動がちょっとおかしいなと思ったら発症。次第に仲間同士でも疑心暗鬼になっていきます。

　この映画、なかなかレンタルでも置いている所が少ないんで、見つけたら絶対に観ておくべき作品です。２度と出会うことが出来ないかも知れないんで。 　リメイク版が近々作られるそうですが、もうこの手の映画はありふれているんで、今更というような気がしないでもありません。