[コメント] 父親たちの星条旗(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
最後、涙を怺えました。今年は、2度目です。『男たちの大和 YAMATO』そして、40越えても尚いくつも勉強になりました。
冒頭の硫黄島を前にした米軍の現場で言う。
「・・・神聖な国土・・・。」
しかし、作戦本部の机上のお偉方は、3日で攻め落とせと言う。
現実には、36日間 悲惨な激戦となる。私は、知らない歴史認識でした。(私の無知を認め)
教科書でも載っていないのだろうな。載っていても数文字。きっと教えていないのだろう?NHKの歴史番組では硫黄島の火炎放射シーンを見たことあるが・・・。
私は、『神聖な国土』と思ったことがない。当時なら非国民だろう。しかし戦後の教育を受けた人で、それを意識する人がいるだろうか?まして、受験以外の知識は不要という現代。
漁業や資源問題もあり北方領土、竹島、沖ノ鳥島を意識したことがある。ただ温暖化問題と同等に考えれば、同じ地球村に住む地球人。二つの大戦を体験したヨーロッパのように、アジアも団結できないのだろうか?。あと何百年かかるだろう。夢のまた夢か。
■話を戻して、今回のテーマである『一枚の写真』=あの有名な写真に、そんな裏話、人生があったとは、知りませんでした。(当然脚色もあるでしょうが)それを知っただけでも嬉しい感想です。今後は、目を向けていこう。
ただハワイ真珠湾もどこまで奇襲か?現代と変わらず上層部のどなたかは、やりたかったのでしょう。
米国の戦争は、ショービジネスだったのだと再認識させられ。この辺りから戦争映画ではなく、社会派の『クイズ・ショー』を見ているような気にさせられてしまった。今更ながら映像は恐ろしい。レッドフォード作品とごっちゃになってしまった。お恥ずかしい。大御所二人若い時代からよく知っていた筈なのに。
戦争は個人の意志が無視され、若者を戦場に向かわせ。ある若者は、戦費調達のピエロとならなければならない。間違いや勘違いがあろうとも、やらなければ戦場の多くの戦友が犠牲となる。時代は、個人の意志を無視し始めていく。あるいは、インディアン(ネイティブ)であるが故に、国家に誰よりも必死で尽くさなければ、認められない。これは明治維新の海援隊饅頭屋の長次郎を思い出す。侍でない賢い人が侍になりたかった故に切腹しなければならなかった悲劇。
■話をまた戻して、米国内は、戦費調達で戦場の悲惨さなど、どうでも良いお祭り騒ぎ!そして、敵国 日本は本土決戦まで考える 差し迫った貧窮な状態。この戦争観の違い。相手を知らない一般日本国民。
詳しくは、日本側から見た次回作『硫黄島からの手紙』で確認したいと思う。(想像と違っても構わない)
戦争は、勝っても負けても多くの若者の命が犠牲となる。それも未来を築く多くの有能な人たちが死んでいく。
■最後に語りべ の息子に親父は言う。「私は、良き父親だっただろうか。」と。
私の涙腺がゆるむ。
まだまだ、未熟な私に、異邦人監督イーストウッド(ハリウッド映画)は、外から見た知らないところを教えてくれる。第2部も期待し、是非、第3部は、真珠湾奇襲のアメリカの裏側をお願いします。
私のような戦争を知らない世代、映像でしか知らない世代 の言葉は、何の重みもない・・・。が、少しでも近づければと願う。
日本の歴史、世界の歴史、生涯教育にもっともっと励もう!
2006/11/05劇場にて
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