いちばん生を謳歌しているのはマツケンで、楽器しか能のない若いやつを食わせてて偉い。一方で若いやつが田舎で堂々巡りを続け、それを否定も肯定もしない映画を見るのはストレスが溜まる。秩父なんて北関東だろ、四の五の言わずに東京行けやと。長井監督の秩父ご当地映画シリーズなので、ホント田舎は地獄だぜフゥハハーとも言いづらく、秩父市役所なんかロケハンして精緻に再現してる。ヒロインに「こんな田舎イヤや！」と言わせた新海先生は偉大です。

気になったのは（最近のアニメ全体に気になってるのだが）、「写実的で精緻な背景美術がガチガチに静止してる」問題だ。落ち葉とか細かく描いてるのに、ソヨとも動かねえ。美術のレベルが高くなったからこそ問題と感じるのだが、世界が死んでるみたいに見えるんだよな…　木の1本くらい揺らせよと思う。アニメはもうそろそろこの問題を克服していただきたいと思うのだ。