[コメント] スパイダーマン2(2004/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ピーター・パーカーが住むアパートの管理人の娘は、何処と無くピーターに気がある風な素振りを見せていた。チョコレートケーキ食ったりしてたし。でも、作中での登場シーンは2箇所のみ。ラストなんて婚約者を教会に放置プレイしてウェディングドレスで街中を駆け回って登場のMJにピーターを奪われる始末。
俺、次回作はこの娘さんが、ピーターの友人(ゴブリンの息子)の科学力で『ジャイアントウーマン』と化してNYを壊滅に・・・て思うんだけど、どうよ?
いや、だってあの娘を思わせぶりに配置しながらも無視した脚本は明らかに「次回は彼女が物語りに絡んでくる!」と言う暗示の裏返しだろ?え?存在感薄いから忘れてた?
いや、俺、ピーターにはビッチのMJよりあの管理人の娘さんを推薦するよ。
◇
なんて詰まらない冗談はどうでもいいとして、実に良く出来た娯楽作だと思う。
ビルの谷間を飛び回るシーンのCGはモロ分かりで見事に盛り下がったのだけど、スパイダーマンはスーパーマンではない、と言う事を徹底的に提示する事によってピーター・パーカーという主人公の葛藤を見事に表現した脚本は上手いと思う。
単に笑えるだけじゃない。
ピザの配達する為に能力を使ったり、スーツをコインランドリーで洗濯したり、エレベーターで「手作りだ」と言ったりする爆笑シーンは、彼のプライベートを引き立てる材料として上手く機能している。だから葛藤が上手く伝わる。
勿論、その裏にはピーターがボンクラでダメ男で貧乏で彼女にモテる為に詩を読み始めるぐらいの野郎だからこそ、と言うのがある訳なんだけど。
彼はNYに住んでいる人と紙一重でスパイダーマンと言うヒーローになった。マスクが無いのを省みず、正体がバレようと構わずに電車を止めようと奮闘し、疲れて気絶した彼をNY市民が見て言う。
「ほんの子供だ」「うちの子と変わらない」
そして、彼らは肉の壁となってスパイダーマンを守ろうとする。勿論蹴散らされる訳だけど(笑)
どこにでもいる一個人。どれだけ超人的な能力を持っていても、中身はタダのガキでしかない。
そんなスパイダーマンが魅力的でない訳が無い。この描き方は本当に見事だと思う。
敵役のオッサンも中々魅力的でした。因みに、手術室内で触手が反乱して医者ドモを血祭りに上げるシーンは突出して怖いシーン。
どうでもいいけど、ラストで突如登場したデフォーに大爆笑し、グリーンゴブリンの仮面のアップで腹抱えて笑ってしまいました。一体彼は何なんですかね。
◇
そんな訳で大いに爆笑させてもらった訳だし、この作品のキモとなる部分の描き方には非常に上手いと思ったのだけど、俺にはイマイチこの映画のアクションって盛り上がれないんだよなぁ。なんでだろ。でも、そんな事この際構わない。
MJだけは許さん。映画を詰まらなくしてると思う。ピーターが彼女のことをどうして好きなのか余計に理解に苦しむ。いや、もう訳分かりませんよ。フィアンセが居るのにピーターを誘惑して落ち込ませるわ、結婚式放置プレイにするわ、挙句の果てにはピーターがスパイダーマンだと分かったら「愛してる」ですか。冗談は顔だけにしてくれ。
MJ(何故か今作では「MJ」や「エマ・ワトソン」「メリー・ジェーン」と呼称が不統一でしたが前作はどうでしたっけ?)がDr.オクに捕まってギャーギャー叫んでる姿を見て「ダメだ!ピーター!行っちゃダメだ!」と思ったのは僕だけでしょうか?
やっぱり、ピーターがMJを救ったのは核融合装置の爆発からNYを救う”ついで”だよね?
ラストで結婚破棄してきたMJを受け容れたピーターは「嫁さんの給料で飯が食えるから」だよな?そうだよな?そうだよな、ピーター?
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