コメントする気も失せてしまった。冗長。退屈。見辛い。ダサい・・・。

設定は面白い（つーか、この設定って俺が昔考えてたシナリオと酷似しているのだが・・・）。だが、あまりに長い。長い中に魅力が無いので余計に長い。

アクションシーンは、特殊部隊とのシーンでは、特殊部隊側の主観視点でカメラ回していたが、正直見辛いだけ。あれじゃアクションシーンが台無しだ。あれで臨場感を上げたつもりかもしれないが、俺にはただでさえ退屈だった映画にようやくアクションが挿入されてほっとした瞬間に肩透かしくらった感じだ。

その後の『ハルク』を白くした様なもう一人の実験体との戦闘シーンもダサい。敵のダサさもさることながら、あまりに分りすぎる早送りと見辛い編集。オマケに画面が暗いので、カチカチとカットを変えられたら余計に見辛い。光を色々な場面で象徴的に使っていたのだが、なんかナルシズムの塊にしか見えない箇所も多々。ラストの晴れた空を見上げている主人公はカッコよく見えないがとても痛い（っていうか、この主人公って大根役者？）

科学者側も見ていてつまらないし、主人公の葛藤も所詮ヴィジュアル重視の葛藤なのでどうしても希薄に見えてくる。地獄の映像は個人的には結構好きなのだが、きちんと心理描写をしていないので、殺意がどーのこーの言われても知ったこっちゃない。それに『マトリックス』風弾丸軌道見せや、ダサい吹っ飛ばし、等々、非現実的なアクション全般が興醒め。

確かに、今の日本映画界で、アクション映画をこれだけ撮れる北村龍平は凄いとは思うし、それなりの才能はあると思う。だけど、この映画は何が面白いのか俺には理解できない。

個人的に、この監督は今の所『ＶＥＲＳＵＳ』以外は好きになれない。

それから、これは本編とはあまり関係無い事なのだが、劇中、『ＡＬＩＶＥ』と言うタイトルが３度（オープニングと、エンドロール前とエンドロール後）も出ていたが、そんなに出す必要は無いし、エンドロール前の奴は無駄に長くてイライラしていた。本編が期待を遥かに下回っていただけに。